多忙大学生が自転車で行く日本一周

課題に追われる大学生が日本一周の出来事を記す備忘録的なブログです

110日目 襟裳岬の朝日から 襟裳岬→新ひだか

<2021年9月14日>

こんにちは、今日は襟裳岬から新ひだかにある無料のライダーハウスまで走って行きます。ルートは海岸沿いを走っていくだけで距離も80km程度なので楽に行けるでしょう。特に行きたい観光地が道中にあるわけでもないので、いつものように道の駅に寄りつつ先を目指して行くことにします。

起床は朝の5時です。今日は寝袋が冬用のおかげもあって寒さで途中で起きてしまうこともありませんでした。それでなぜこんなに早くに起きれたかというと、5時少し前に爆音の放送があったからです。目を覚まさせられると空はまだ少し暗いままで、いつもであればここでもう一度寝てしまうところを日の出が見られるかもしれないという部分に引っ張られて起きることができました。

コンタクトの装着に少し手間取っている間にだいぶ明るくなってきてしまいました。りゅうたろうさんも目は覚めているようですが眠そうな感じで、一緒に襟裳岬の先っぽのほうまで行くかを聞きましたが、彼はこの辺りで日の出を見れればいいかなと言いました。なので僕は一眼などを持って岬の先を目指していきます。

襟裳岬には風の館という建物があります。残念ながらコロナで今は休館しているのですが、丘の地形を利用した、地下にあるこの建物は行きたい場所の一つでした。本来であればその中の展望室から景色を見ることができるはずです。僕はその建物の地上部分を歩いてさらに岬の先の方まで歩いて行きます。日はもう出ているのでここからでも綺麗な景色でした。

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襟裳岬灯台

岬の先に行く道の途中も景色は綺麗です。写真を撮影しながら歩いて行きます。今日は特になんでもない平日ですが、この時間でも数組の人が歩いて岬に向かっていました。

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その道から風の館をみるとこうなってます

そして岬の先の方へ到着。地形的にはもっと先があるように見えますが、観光客向けの歩道が整備されているのはここまでですし、高さもあるのでしばらくこの展望台から日の出を見ていました。すると程なく、サイレンと放送が流れます。スピーカーが近くないからか朝に起こされた放送よりも小さい音量に聞こえます。内容はよく聞き取れませんが、この放送は昆布漁のものです。サイレンの後にはボートが海を駆けていました。

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岬からの景色

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昆布漁のボート

襟裳岬で昆布の漁をやっているとは知りませんでしたが、考えてみれば日高に近いですしおかしくもありません。この展望台の近くの民家にも砂利がしいてあって、ここで昆布を干すのでしょう。昆布漁の風景は実際には見たことがなかったのでこんな機会があって良かったです!

そして昆布漁についてですが、根室の井川さんに話を聞いていたのが、昆布は取ってもいい時間が決まっているので朝のサイレンがなると一斉に漁師さんの船が走り出し、その光景はまるでレースのようだということです。現在、その光景を目の当たりにしているわけですが、言葉に偽りのないように2、30隻の船が岬の先端の岩場に向かってレースを繰り広げているようでした。

ちょっと観察してみると、それぞれポイントのような場所があるのでしょうね。それぞれの船がまっすぐ目的地へ向かい、そこでずっと昆布をとっていました。ポイントといっても思いっきり岩場の間だったり、ここから見る限りでは海の上のような場所だったりと決まった特徴ある場所ではないように思いました。取り方は利尻島の博物館で紹介されていたように棒を海底に向かってつっこんで取っています。急いでポイントへ向かっていたのに比べて昆布を取る作業はゆっくりとした感じで、それも昆布を探して棒に絡み付かせ、根っこを引きちぎると考えると当然だと改めて思いました。

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太陽がそれなりにのぼって空がオレンジ色ではなくなってきたら駐車場へ戻ってゆっくりしました。できればここにあるお土産屋さんを見たいので、開店時間まで待つためです。襟裳岬は大きな街から遠いので、開店までの時間に人が増えることは特にありませんでした。

お土産屋さんは9時に開店です。りゅうたろうさんと一緒に見てまわり、今回はステッカーとフラッグを買いました。そしてこちらには食堂も併設されており、起きてから時間も経ってお腹が空いたので一緒に食べることにしました。9時からやっているのは珍しいですね。休日とかは朝から人がいっぱい来るのでしょうか。

りゅうたろうさんは地元から近いしわざわざ高いものでもなくてもいいと、カレーライスを注文していました。そして僕は入り口の看板にも買いてあった謎の料理、ミステリーラーメンを注文します。そのお値段はなんと2680円です!ミステリーラーメンという名前以外の情報はなく、それに対してこんな金額を普通は払いませんよね。けれども僕は注文しちゃうのです。

いったいどんなラーメンが出てくるのか。珍しい食材を使った形容し難い味だからか?4人前とかメガ盛りで量が多いからこの値段なのか?残してしまうのはいやなので食べ切ることを考えると、楽しみな部分と同じくらい不安もありますね。そんな心境で待っているとミステリーラーメンが到着しました。

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ラーメンを見てみるとなるほどなと思います。とりあえず食べ切れないということはなさそうで良かった!というかかなり豪華ですね。想像以上のラーメンです!まさかカニがのっていてハサミも用意されているなんて思いませんでした。

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味に関してもとても美味しかったです!具材はタラバガニ、毛ガニ、えび、ホタテ、つぶ貝、イカ、タコ、昆布、めかぶなどでスープに海鮮系の出汁がバリバリ出ています。種類も多ければ量もちゃんと入っているのでお腹はいっぱいに。朝ごはんですが開店時間まで待っていたおかげで食べ切ることができたというところでしょうか。しかしカニとかこんなに入れて儲かっているんですかね。そんな、物好きな人には絶対にお勧めできるミステリーラーメンでした。

というわけで朝食を食べて午前10時20分に襟裳岬を出発しました。最後にりゅうたろうさんと挨拶をして、駐車場から出たところで彼が追い抜いていく形でお別れです。最終日でも無事に帰れるようにね!ここから僕は海沿いを走っていきます。昨日に引き続き天気は最高で、夜で見えなかった襟裳岬周辺の景色を見ました。

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りゅうたろうさんと最後に!

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襟裳岬周辺の景色

襟裳岬周辺の道はアップダウンがあって大変でしたが、しばらく走るとまた雰囲気が変わり昆布を干す砂利のある民家が目立ってきました。道路から割と近くて障害物もないので、昆布を干している人を見かける人も多かったです。平らな道で風も追い風になり快適に走れました。

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昆布を干していますね

襟裳岬前後でこんなに雰囲気が違って感じるのは何故でしょうか。まず時間帯も違いますが、それ以外に太陽の位置が違ったり、こちら側の方が人が生活している感じがあり車も多くなりました。それからトンネルも少ないですね。

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道中にあるオホナイの滝

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海岸の景色

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いい感じなので道でも写真!

そして12時半にセイコーマート様似大通店へ到着。昼食を食べたら先へ進みますが、これだけ天気も良くて時間があれば海水浴もできるのでは?と思い海水浴場へ向かうもコロナで閉まっていました。その先の道脇の岩場なんかもすごい良さそうでしたが、きちんと遊泳禁止の看板が立っていました。

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海水浴場の景色

このあたりから道路の隣に線路が見えたりしますが、Google Mapには路線が表示されていません。レールは錆びて、土台だけを残した橋があったりと廃線になってしまっているようです。調べてみると高波の被害を受けた日高本線廃線になったようで、どのあたりだったか忘れましたがレールが空中に浮くように曲がった部分もありました。

30kmほど走って道の駅みついしに到着しました。三石は昆布の生産が盛んで、日高昆布といえばここみたいです。売店には三石の昆布焼酎も売られており、隣の建物は昆布温泉なるものです。ここでちょっと時間もありますし温泉に入っていくのもありでしょう。その前に道の駅周辺の写真を撮りに行きました。

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様似とかそのあたりで昆布を干す砂利のある家はなくなってきましたが、代わりに増えてきたのが牧場です。道の駅みついしの反対側にも広い牧場と馬がいます。見学とかもしかしたらできないかなと思って牧場で作業をしている人に聞いてみましたが、事前に連絡とか入れてないと厳しいようでそれは無理でした。代わりに柵の外からなら写真とか撮ってもいいと言われたので、馬をみてから昆布温泉に行きます。

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今日は余裕があるので昆布温泉ではゆっくりしていくことにしました。昆布温泉はその名の通り、温泉に昆布を入れてありますが量が多いわけではないので過度な期待をするものではないかもですね。体の汚れを落とし(ずっと走ったりしていると油や汗で汚れるので、物の汚れをゴシゴシと落とすように体を洗うようになります)、温まったら休憩室でブログを書いたりしました。

2時間の休憩をして17時45分に出発をします。ライダーハウスまでは残り17kmでちょうど真ん中にあるセイコーマートで夕飯を買っていきました。セコマに着く頃には暗くなり、車通りもかなり減っていました。街灯もそんなに無くて道が暗かったです。

そして目的のライダーハウス、情報サイトスペースin新ひだかに到着しました。どうやら先客がいるようで、挨拶をして夕飯を食べながら一緒にお話をしました。彼はカブで北海道一周をしているということですが、1日ごとの行程を手書きで地図に書いていたのが印象的でした。僕もそういうことしたかったなーと思います。

そんなこんなで今日も終了です。無料のライダーハウスですが、プレハブ小屋の中には電気と水道が整備されていてとてもありがたいです!トイレは外にあって大きい方は注意が必要ですが、無料でこんなにも使わせてくれて助かります。整備しているのは地元の土木会社のようです。ありがとうございました!このような場所が維持されていくためにもモラルとマナーを持って利用させてもらいました。

明日は苫小牧へと向かっていこうと思います。苫小牧ほどの街であれば宿泊施設もありそうですし、室蘭までのちょうど中間あたりです。なので順調にいけば明後日に室蘭に到着し、その後自転車の修理をお願いすることになるでしょう。そうして明日の天気も良くなることを望んで床に就きました。

今日のまとめ

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走行距離    86.83km
走行時間    3:55.36

食費     3939円
ステッカー等  650円
入湯代     500円

計      5089円