７４日目 青森へと台風から逃げる 大館→青森
こんにちは、今日は台風の雨から逃げてできれば青森まで行きたいところですが、ここには旅人が４人も集まっていますし何があるかわかりません。雨や風がひどければ大館への停滞も考えられますし、青森まで行けずとも弘前あたりで今日は泊まる可能性もあります。まあその時その時で考えてやっていくことになると思います。
昨晩は２度ほど起きました。まずは寒さで夜中に起きました。さすがにお腹あたりに巻いたジャケットだけでは風もあったので厳しかったようです。なので自転車から寝袋を取り出して入りました。これで体が直接風にさらされることもないので大丈夫です。次に起きたのは日が登ってきた頃、雨で起きたのでした。青空で寝ているごっちさんも起きてきて、流石に慣れているといえども雨と風は寒いみたいでごっちさんはジャックさんのリアカーを風除けにした場所へ移動して再度寝るのでした。僕も起きたは起きたけどまだ寝ていたい気分だったので寝袋のファスナーを締め、体に雨が当たらないようにしたらまた寝ました。そして９時半ごろ、今度こそ行動開始です。
昨日に片付けきれなかったゴミなんかの後始末をして、雨風がこれからひどくなるような気がしたので近くの橋の下へと移動するのでした。橋の下は風が吹き抜けるため強いですが、雨がこないので比較的快適でした。そしてこの時間になってやっと朝食、昨日の焼き鳥で焼ききれなかった(炭が足りなくて)比内地鶏をたま子さんが調理したものと、お惣菜で買ってきた串カツ、そしてジャックさんが差し入れでもらって余っているという食パンをみんなで食べました。比内地鶏と串カツはジャックさんのクーラーボックスに入れていたわけですが、これが氷が溶けた水にどっぷり浸かってしまっていて、比内地鶏の方はまだ調理するのどマシですが串カツに関しては悲惨でした。僕はバーナーで炙って多少マシにしながら食べました。比内地鶏に関しては醤油の味付けや豆板醤などで、食パンと合わせて食べても美味しかったです！
朝食を食べたら出発するか迷うところですが、実はこれからジャックさんがラジオに出るということで電話をするので、どうせならそれを見て(聞いて)から出発することにしました。ジャックさんもラジオを録音して欲しいそうで、ちょうど僕が持っていたラジオを流して橋の向こうではジャックさんが電話をし、こちらではその音声を聞いて録音しているのでした。番組の内容は大館のローカルなものでジャックさんがイオンでマジックをしているところにラジオの人が出演のお誘いをしてこうなったようです。大館に今、着物マジシャンが来ていて、ラグビー場が隣にある橋の下に来たらマジックが見れますよなんて感じです。
３０分くらいラジオが続いて、それからはもう出発しようと最後にいろいろやりました。写真を撮って、ジャックさんのリアカーに言葉を書かせてもらって、それぞれこれから進む方向の情報の共有をしてから出発しました。時間は１２時ごろです。
ここからはたま子さんと一緒に行動です。二人ともできれば青森まで、それもフェリーターミナルが２４時間空いているのでそこで寝たいという、ちょっと一般人には理解できないような考えですが、そうなってがんばって漕いでいこうということになりました。今のところ天気は曇りですが昨日までの暑さが嘘のように涼しいです。まずは大館から弘前への峠、急すぎない坂ですがそのためにしばらくの間、上りが続きました。
峠も７割くらい到達したところであるのが長走風穴です。ここはジャックさんに寄っていくといいよと言われた場所で、温度が３度とかしかない天然の冷房です。ジャックさんは峠を越えた後にここで涼んだらしいですが、残念ながら今日はまったく暑くありません。それでも行くんですがどうせなら暑い時に寄りたかったですね。まず最初にある１号倉庫は確かに涼しいですが３度という数値のインパクトほどではありませんでした。さらに上の方には別の倉庫もありますが(この涼しい穴は食料などの保管倉庫として使われていたのです)、ちょっと階段を登るのがめんどくさいということで隣にある長走風穴館を見に行きました。
こちらでは風穴が涼しい理由などが説明されていましたがほどほどにこれを見ていって２階に上がりました。２階には展示のようなものはほぼなかったのですが、ここから外にでて上の方の倉庫に行けるみたいなのでそっちへ歩いて行きました。それから、この風穴周辺は冷たい風が噴き出すために独自の植生があり、本来ならありえないような高原植物が生えているのも特徴です。そして上にあった２号倉庫へ近づいていくと足元が明らかに寒いです。倉庫まではかなり距離があるのにこれはすごい。実際に中まで入ると本当に寒い空間でした。それだけにやっぱり暑い日でないのが残念でもあります。
さらに３号倉庫もありましたがこちらは２号ほどの寒さはありませんでした。それで最後に植物がいっぱい生えているらしい場所を見て、自転車の方に戻って峠のてっぺんにある道の駅まで再び進み始めました。
峠の最後の方はジャックさんの言った通り、少し急な坂になりました。小雨が降ってきたこともあって道の駅に着いた頃にはもう寒いとも言える感じで、そこには他の自転車乗りの方もいて少し話をしてから僕らは道の駅の中に入って行きました。軽く売店を見た後、時間がもう１４時近いのでここで昼食を食べることにしました。
なんとこちらの道の駅の食事どころは１４時半にしまってしまうということでラストオーダーぎりぎりでの注文でした。僕は麻婆ラーメン、たま子さんは秋田できりたんぽを食べていないというのできりたんぽ鍋を注文、さらに１日７杯限定の森の雫コーヒーを二人とも頼みました。寒めだったので暖かいラーメンが美味しかったです。コーヒーも香り高くてさすがといった感じですが、シロップがものすごい量あってそれを全て入れたたま子さんは甘すぎて水で薄めて飲んでいました。
昼食を食べて１５時に出発、峠を下って次の道の駅いかりがせきへと行きました。下り坂が長くてこれまで上ってきた量がよくわかり、あっという間に到着しました。するとこの道の駅にも荷物を積んだ自転車乗りがいて、さらに女性ということで結構珍しい出会いでした。内藤さんという方ですがやはり女性ということもあっておじさんにめっちゃ話しかけられていましたし、実際によく話しかけられるそうです。話し疲れたあとに僕らが声をかけてしまって申し訳なかったかもしれませんが、旅人同士として良いスポットを共有し会えたのでよかったです。内藤さんは北海道出発の日本縦断で、デザイン系のことをしているので僕と近い感じです。アンティーク品とかが好きらしくていろいろなものをじっくり見るのが好きなようだったのでヒスイ海岸とかをオススメしました。
さて、話をしてから出発したのが１６時半です。とりあえず弘前の市街地へとわかりやすく７号線を進み、20kmほど進んで休憩しました。ここのコンビニでは飲み物を補給したのですが隣にあるブックオフへ本を買いに行っている間に紙パックがカラスに襲撃され、せっかく買ったオレンジジュースの半分くらいが亡くなってしまいました。
それから弘前には現存十二古天守の弘前城がありますが、ここまできたら青森まで行けると考えて往復8kmくらいをケチってスルーです。ここから一気に青森まで、35kmを走りました。向かい風が強くなってかなり辛く、雨があって寒いですし日も沈んで暗いです。アップダウンもここにきてまたありますし、丘を越えてからは下り坂が走りやすかったですが全体的に大変でした。そして青森まで近づいたところ、青森県の観光案内看板に書いてあった三内丸山遺跡がそんなに離れていないので暗くなってしまいましたが行ってみることにしました。
この区間、前方１８０度の雲がすごく綺麗だったのですが
写真だとうまく撮れなくて残念です。
バイパスを通って三内丸山遺跡に到着、しかしどうやら想像していた公園のような感じではなく、ゲートを通らないとみることができないようです。周りも塀？に囲まれていて外から様子を伺うこともできません。しょうがないので看板にて写真撮影をした後に青森市街地へ向かうこととしました。
青森市街地からは一旦たま子さんと別れて僕は青森県庁へ向かいました。もう２０時半で県庁自体は完全にやっていなく、遅くまで仕事をしている人のために歩行者用のドアは空いていましたが駐車場は閉まっています。それでも青森県庁の文字があるのが中だったのでドアからお邪魔して写真だけ撮らせてもらいました。
そしてら青森駅へ向かい、たま子さんと合流しました。青森駅は残念ながら改築工事中で全く青森駅の文字がありませんでした。ほんとうならば駅舎の上にひらがなであおもり駅と書いてあって、東北感？があってすごい良かったのですが。しょうがなく写真を撮って近くの吉野家で夕食、今回は定食で３杯のご飯を食べました！
そしたら次はお風呂、雨に濡れて寒いので駅近くにある青森まちなかおんせんというところに行きました。久しぶりに湯船に入れて(肘折温泉以来)とても気持ち良かったですがすぐに体が温まってしまい、あんまり長湯はできませんでしたがいいでしょう。風呂を出て休憩室でたま子さんを待ち、最後にフェリーターミナルへ向けて出発したのは２３時半でした。
フェリーターミナルまでは3kmしかないのですぐですが雨がまた寒いです。ターミナルへ行く前にコンビニで飲み物なんかを購入、これからに備えて津軽海峡フェリーのターミナルへ行きました。ここのターミナルは結構きれいで、すでに何人かの人が仮眠を取っていました。僕らもある程度荷物なんかをまとめたらベンチへ寝っ転がり、人も少ないので迷惑になっていない状況で今日は寝ました。
フェリーは２４時間で割と高頻度に出ているのですがまだ乗りません。このフェリーターミナルで北海道へ行く旅人たちを待ち構えながら明日はブログなんかの作業をして、台風が通り過ぎた頃にフェリーに乗って北海道へ渡りたいと思います！
今日のまとめ
走行時間 5:02.40
走行距離 92.15km
食費 ２９４８円
入湯代 ４５０円
本 ０円(ポイント購入)
計 ３３９８円
