多忙大学生が自転車で行く日本一周

課題に追われる大学生が日本一周の出来事を記す備忘録的なブログです

66日目 千曲・信濃川を沿って 長野→清津川

こんにちは、今日は長野県庁と長野駅に行った後に信濃川を下って新潟へ向けて走って行きますが、昨日の夜に信濃川沿いの観光地を調べていたら清津峡という、日本三大渓谷の一つがあるみたいです。そこは信濃川沿いの国道117号線から10kmくらい離れていて上りも多いですが、その117号のふもとに無料のキャンプ場があるので距離もちょうど良いですしそこで宿泊することにし、キャンプ場の方に荷物を置いて清津峡へいくことにします。ただ、清津峡は最終入場が16時半なのには注意が必要で、かなり急いで行かないといけません。まあ、明日の朝に行ってもいいので体を一番大切にしつつ、できるなら急いで進んでいこうと思います。

起床は8時前とかです。準備をして快活を出発できたのは8時45分、最初の目的地である長野県庁はここからすぐの場所です。2km程度を走って到着、長野県庁の石碑は交差点の角から見える場所に設置されていました。

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県庁の写真を撮ったら忘れていた日焼け止めを塗り、次は長野駅です。日焼け止めは今までも塗っていましたが、昨日の上りで太陽にジリジリと焼かれたのを経験して忘れてはいけないなと思った次第でした。長野の市街地は傾いている上、道がぐちゃぐちゃな中を突っ切って駅に到着しました。新幹線の駅なだけあって大きくて、結構綺麗です。駅の中も少し見つつ、観光案内所でこの先の観光地を聞いたら9時半に出発です。

長野からは昨日の二の舞にならないように標高を調べて、平坦気味な国道から行きます。須坂、小布施、中のという感じで進んで行きますが、さっきの観光案内所で教えてもらった小布施の岩松院へ寄って行きました。岩松院には葛飾北斎が描いた大きな鳳凰があるらしいですが、ここに向かった理由は高岡の瑞龍寺が素晴らしかったことが大きいでしょう。

山の方へ向かって国道から外れて進んでいくと門や建物が見えてきて岩松院に到着です。人もいくらかいるという感じでしたが、中の方へ入っていくとどうやら入場料がかかるみたいです。500円はうっと思いましたが、どうやら鳳凰の絵は描かれたそのままの状態で保存されているらしく生の作品が観れると考えたらいいなと思い入場しました。するとちょうど解説の時間みたいで、葛飾北斎やこの絵についてのお話を聞くことができました。絵の保存以外にもこういったことにお金がかかると考えたら逆に500円は安いですよね。

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岩松院付近の道、これは岩松院出発後の写真

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岩松院の建物

鳳凰の絵は天井に畳12枚の大きさで描かれています。絵は江戸時代の質の良い顔料や金箔などで描かれており、何百年もたった今でもとても鮮やかに鳳凰の絵が見られました。金箔は鳳凰の周りの部分にも散りばめられていたらしいですがこれは禿げてしまい、中央付近の丁寧に貼られた金箔だけが今でも残っています。多くの人がこの鳳凰は手前へ迫ってくるかのような迫力があると感じるのですが、これはくちばしが貝で凹凸をつけられており、ただの平面ではない部分がこう感じさせるのではないかということです。

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鳳凰の絵は残念ながら撮影は不可で、そりゃあ保護をしているなら当然とも思いますが残念です。代わりにパンフレットの写真を載せておきました。葛飾北斎はこの絵を晩年に描いており、死ぬ数年前という本当に人生の最後のあたりに描いた絵というわけです。しかし近年の調査によると複数人の筆跡が残っており、おそらく北斎が下絵や全体の指示、それから鳳凰の顔付近といった重要な部分を担当して弟子と共同で作成したものだと言います。

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岩松院の庭は撮影が可能です

鳳凰の絵は昔のままなのにとても色鮮やかで、解説もありましたし大満足です。このあとは清津峡へ向かって再び走り始めます。千曲川(信濃川は長野県では千曲川と呼びます)沿いの117号線へ合流し、予報では風向きが向かい風で怪しかったですが最初以外は問題なくて良かったです。ただ、川沿いといえどけっこうアップダウンがあったのは想定外でした。それで40kmほどを走り道の駅さかえへ到着。1回の休憩を挟みましたが今のところはかなり調子が良いです。途中の野沢温泉などは道を外れているのでスルーとなりました。

道の駅さかえではオリジナルのステッカーとまんじゅうを食べました。かなりイケイケだったので少しの休憩で先へ進み、すぐのところにある千曲川信濃川の境を見ました。どうして川の名前が変わるかというと県が違うからであり、ちょうどここが長野と新潟の県境です。これにて再び新潟県へ突入です!

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新潟との県境

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実際に千曲川から信濃川に変わる部分

そこからはキャンプ場までひたすら調子よく漕いで行きました。今のペースで行けば間に合いそうです。信濃川沿いの景色はすごく綺麗で、川と山に挟まれた平野部分に田んぼが敷き詰められているのはここならではの風景でしょう。そんな景色を眺めながらいると信濃川のビュースポットが出てきて、そこで止まって写真を撮るのでした。

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117号線の風景たち

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信濃川のビューポイントより

ここからの風景は田んぼはもちろん、川が大きくうねって曲がっている地点なので広く絶景が広がります。空にはとんびもいました。こんなに綺麗な景色でしたが、意外と立ち寄る車は少なく、パッと止まることのできる自転車だからこその場所でしたね。

それから少し先へ行き、清津川を少し上って今日のキャンプ場へ到着です。河原にあるキャンプ場なので子ども連れが何組かいましたが、この時間だともう帰り始めている感じで残っていくのはテントを設営しているような人たちでした。僕もなんとか清津峡に間に合う時間についたとはいえ、もう15時20分ですから急いでテントを設営し、荷物をその中へ置いて行きました。やっと出発できたのは20分後で、清津峡が閉まるまで1時間を切っているのに10kmほどを上っていかねばなりません。入場が多少遅れても良いか確認するために一応電話をしてみましたが、山は日が沈むのが早いことを理由にそれはできないと断られてしまいました。そのため、急いで清津峡まで向かって行きます。

予想に反して道はゆるい上りの後、急な下りがありました。荷物がないおかげで体感ではそこまで変わりがありませんが、スピードメーターを見ると明らかに速度が速くなっており、時間を気にしつつなんとか16時15分に清津峡に到着しました。

着いたらまず飲み物を買いました。ちょうど良いところに冷えていそうなラムネがあったのでそれを買い、清津峡入り口で閉まってしまわないか見ながら飲みました。結果、当日券は無事に買え、17時に閉まってしまいますが観光をすることができました。清津峡のビュースポットまでは長いトンネルになっており、その途中にいくつか展望所がありますがそれらはすっ飛ばして先にパノラマステーションへ向かいました。

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ラムネ!

閉まってしまうギリギリの時間でしたから人はほとんどいません。パノラマステーションまでを1kmとか歩いて到着したその場には1組だけ人がいたので、その人らが帰っていくのを待ってから写真を撮影しはいじめました。いわゆる水面に映るのが綺麗というもので、パノラマステーションの足場は水が張ってありました。セルフタイマーで10秒のうちに撮影ポイントまでいかないと行けないのでバシャバシャと水を走りました。こういう時にサンダルでよかったなと思います。

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清津峡パノラマステージ

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展望スペースから

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水が張られています。サンダルでよかった!

確かに写真は綺麗に撮れました。清津峡も崖の感じが良かったです。しかし、この清津峡は個人的にはあまり好みではありませんでした。なんていうか写真映えを狙いすぎたような感じで、後に行った道中の展望台もそれが意識されています。ネットで調べた時はトンネルの写真が天然のものだと思ったので期待が大きかったのですが、実際は人工物感が多くて好みではないです。写真映えを意識しすぎて実際に自分の目で綺麗な景色を見るという点を忘れてしまっているような、そんな観光地だと感じました。

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これは途中の展望台の様子。3DCADみたい

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途中のトンネル。これに謎の音楽が聞こえてきて不気味でした

清津峡を観光し終えたらあとはスーパーへ行って買い出しをし、キャンプ場で自炊をして終わりです。今日の夕飯はパスタにしました。福井で買ったレトルトソースを使い、賞味期限を更新して行きます。スーパーは117号線にあって、そこまではずっと下りなので楽でしたがキャンプ場へ戻るのに疲れていたので少し苦労しました。それからお風呂に関しても、夕食を食べてからキャンプ場の隣にあるところへ入りました。温泉は閉まる30分前に入り始めて少し忙しかったですが、これで今日もあとは寝るぐらいになりました。

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清津峡からの帰り道は下り坂が楽です

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夕飯はレトルトソースにソーセージとアサリをぶち込んだもの

明日は長岡方面、できれば新潟まで信濃川沿いを下って行きます。途中の観光地は特に調べてないですが、適当に観光案内所に入ったりして場所を探したいと思います!

今日のまとめ

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走行時間    5:34.47
走行距離    108.67km

食費    1708円
雑貨     337円
観光費   1300円
ステッカー  460円

計     3805円