多忙大学生が自転車で行く日本一周

課題に追われる大学生が日本一周の出来事を記す備忘録的なブログです

125日目 わんこそば食べ放題チャレンジ 宮古市川内→花巻

<2021年9月29日>

こんにちは、今日は宮古と盛岡のちょうど真ん中あたりにある道の駅やまびこ館から盛岡へ行き、そこから4号線を南下して花巻まで走る予定です。盛岡ではわんこそばを食べるのと久しぶりに新しく県庁を訪れます。都道府県庁は1ヶ月以上前に北海道庁へ行って以来ですからね。

起床は7時半でしたが、道の駅でバスを待っているおばあちゃんとお話をしたり、飲み物の差し入れをいただいたりおにぎりをもらったりしたので出発は9時になりました。最初に飲み物の差し入れをいただいたので朝ごはんとあったかいお茶を飲んで、ベンチに座りながらおばあちゃんと話しました。

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差し入れにいただいた飲み物

おばあちゃんはこのあたりに住む人で、今日は盛岡まで病院へ行くためにバスに乗るみたいです。このあたりは山中なのでもちろん病院なんてなく、買い物をするためにも定期的に街まで出ていく必要があります。おばあちゃん一人では運転もできませんですしこうして公共交通機関を使うのですが、以前は集落の中までバス(といってもハイエースみたいなのでしょうが)がやってきていたのに今は無いのでこうして道の駅まで歩いてくる必要があるみたいです。

そのバスも盛岡方面と宮古方面があるので以前、すぐ後ろに目的のバスがあるのに間違えて逆方向の宮古方面のバスに乗ってしまったことがあると言っていました。ちょうど宮古と盛岡の中間なのでバスの時間が似通ってしまうのでしょうか。このように生活するのが大変なのに若い人たちは外へ出て行ってしまうので、山の集落はより生活が大変になる一方だと思います。それでもここに残るのはやっぱり生まれ育って愛着があるからでした。

しばらく喋ったらバスの時間が近づいてきたのでおばあちゃんはバス停の方へいきました。僕も寝袋をしまい、トイレを済ませて出発の準備をしていたのですが、歩いていると道の駅のおばちゃんがおにぎりを渡してくれました。このおにぎりは郷土料理だったか、ここならではのおにぎりだったと思います。味噌が塗ってあって中には梅が入っています。調べても詳しい情報は出てこなかったのですが、すぐ近くの川井という場所で紫蘇の生産が盛んみたいですね。米と味噌の組み合わせは少し五平餅に似ていて美味しかったです。温かかったので食べてしまいましたが、わんこそばは大丈夫かな?

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これがそのおにぎり

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中に梅が入っています!

ということで9時に道の駅を出発しました。昨日に引き続き106号線を走って峠を行きます。最初は道の駅やまびこ館がちょうど中間地点にあるのでこのあたりが峠のてっぺんあたりかと思っていましたが、実際はもっと先の方にあります。ちょうど次の道の駅があるところで、区界高原の区界峠です。標高が750mくらいあるので頑張っていきましょう。

まずは5kmほど走ったところにある大峠の滝という場所に行ってみました。走る道の途中にGoogle Mapでいい感じの写真があったので訪れたのですが、滝らしきものは全くありません。音も聞こえないので流れていないはずです。写真はどれも冬季の凍った滝なので、水量自体はなくて冬季限定の滝なのかもしれません。収穫はないですが、横を流れる川は綺麗でした。

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滝のある場所?

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水がすごく綺麗

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いい感じ!

バイパスと道が分かれている場所は車が全く通らないので、一人で山の中を漕いでいる感じになりすごく気持ちよかったです。だんだん標高が上がってくると向かい風が気になるようになってきて、もともと向かい風予報でしたが下の方では問題なかったんです。これは峠が風を遮っているからなんでしょうか。

標高が670mになったところでバイパスと分岐。バイパスはこのまま真っ直ぐトンネルで峠を越えますが、自転車だとさらに上っていく必要があります。道の駅があるのもこちらの道で、案内看板が立っていました。

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そして道の駅区界高原に到着です。スタンプがあったので押し、外で休憩をしていたらライダーさんに声をかけられて飲み物の差し入れをいただき、少しお話をしました。道の駅の様子を見れば分かるかもしれませんが、やまびこ館と比べて人が少なめです。ライダーさんによると区界峠を越える新しいトンネルができてからはこの道の駅が車のメインルートから外れ、訪れる人が激減したのだそうです。トンネルができて便利になったのは多くの人にとっては喜ばしいことかと思いますが、この道の駅にとってみれば急にアクセスが悪くなりますから。

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道の駅 区界高原

道の駅区界高原では1時間ほど休憩をしました。時間は12時で、これから盛岡のわんこそば屋さんへ向かいます。20kmほどですが盛岡の標高は120m程度なのでかなりすぐに着いてしまいそうです。わんこそば屋さんについては今回、僕はそば処 東家さんへ行きます。理由は、旅人はみんな東家さんへ行ってわんこそば100杯以上完食の場合に発行される通行手形の記念証を狙うからです。みんなやっているからやるというのは安直な部分もありますが、記念になるものがあると思い出になっていいですしね!

そして、宮古に到着した日に岩泉町のコンビニでライダーさんに聞いた話ですが、盛岡の人はわんこそばを食べに行く時は東家さんじゃなくて直利庵というそば屋さんへ行くらしいです。というのも東家よりも直利庵のほうが蕎麦が美味しいからです。あくまでライダーさんの感想なので味の優劣が確定しているわけではないのですが、人気があるのが東家、おいしいのが直利庵という感じです。その方が言うには東家は新しいけど経営が上手くて、通行手形のように観光客が行きたがるお店として一気に人気になったということです。

東家さんは本店が岩手県庁の近くにあるので盛岡では一番最初です。時間が昼過ぎになると思うので混んでなければいいですが。道の駅を出発して106号線の旧道を少し走ると区界峠のてっぺんのトンネルです。このあたりに区界駅もありますが、どうやら東北地方にあるJRの駅の中で一番高い場所にあるらしいですよ。

ブログを書いている時に地図を見ていて面白いのですが、旧道のトンネルが500m程度なのに対してバイパスの方は4998mという、北海道で一番長いえりも黄金トンネルをも超える距離のトンネルでした。それだけ旧道は山の上の方を貫いているということでしょう。

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区界峠のトンネル周辺の地図

そしてJRの方も峠を越えたら思いっきり山の中へと線路が伸びています。急な坂を迂回するためにこんなルートになっているんだと思いますが、そのために駅間距離が25.7kmも離れています。地図で見ると明らかに異常なこの区間は、僕が調べた感じでは日本で6番目くらいに長い在来線の駅館距離でした。これよりも長い駅間距離はどれも北海道ですので階級が違いますね。普通列車なのに次の駅まで35分もかかるらしいです。

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JRの線路は106号から大きく離れてこんなルートです

そんなすごい地形ですが、トンネルを抜けたら僕の走る旧道も急な下り坂が続いていました。ヘアピンで曲がっているので下の方が見えます。路面が少し荒いのが気になりますが、車が通らないカーブの多い下り坂で最高です!体を動かしていないので風をうけてしまうと寒くなるかもしれませんが、それはそれで体が震えてお腹が空くので良いでしょう。しばらく下ったところにあるパーキングでカメラのレンズを拭き、そこからの景色の写真を撮りました。

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写真に写っている道路がこれから通る道なんですが、奥からぐるっとまわって手前へと下りて行くんですよ!すごいですね!!流石に知床峠ほどとまではいきませんが走っていて気持ちが良すぎます。全ての峠がこんな下り坂だったら嬉しいんですけどね。

そして上から下の道路が見えるということは下からも上の道路が見えるということです。坂道を下っていくと先ほど写真を撮ったであろう場所が上の方に見えました。こういうのも最高です。下り坂で距離を稼いだ実感もありますけどなんというか、走った感がありますね。

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写真の左上あたりの道から走ってきました

峠の頂上のトンネルの中で下り坂になってから15分、自転車を漕ぐ必要もなく7kmを進みました。ここで106号線のバイパスと合流して車も増えますからボーナスタイムは終了してしまいました。けれどもまだ標高が350mもあって下り坂が続きます。歩道が広かったので走りやすく、しばらく行ってから再びバイパスと離れました。

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バイパス合流後の区間

このあたりになってくると下り坂でも勾配が緩くなっています。106号線をそのままずっと走ることでだんだん市街地になってきて、13時に東家の本店に到着しました。お店は特別混んでいる様子ではなかったので駐車場へ自転車を止めて店内に入りました。

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予約をしていないので食べられるか不安でしたが問題ないようです。少し待ち、2階の席へ行きました。2階はわんこそばを食べるお客さんで賑わっており、店員さんのサービスもよくて既に良いお店だなと感じました。

わんこそばはご存知の通り盛岡名物のそばで、小さなお椀に盛られたそばをどんどん食べていきます。15杯で普通のそば1杯分の分量になるため、お腹いっぱい食べたらお椀が大量に積み重ねられた状態になります。東家さんではわんこそばのコースはいくつかあって、そばと一緒についてくる薬味が違ってきます。一番安いコースでも種類があって、わんこそばを食べていく際に味を変えながら楽しめます。ただし、一番安いコースではお椀の数を数えるのに算木という木の棒を使うため、食べている途中でお椀が片付けられてしまいます。僕は最後に食べただけのお椀が並んでいて欲しいので一つ上のグレードを選びました。さらに上になると薬味にいくらとかが追加されるのですが、そばを食べるのには必要ないですよね。なお、一番安いコースから薬味に刺身があります。

最初に薬味が運ばれてきて、お給仕さんにルールを聞きます。お給仕さんというのはわんこそばを運んできて食べる用のお椀に入れてくれる人ですね。お椀にそばを入れてもらったら食べる、そしてお椀の中に蕎麦がなくなったらお給仕さんはそばを入れる。この繰り返しです。お給仕さんはこちらがお椀に蓋をして終了の合図をするまでそばを入れるのをやめないので、お腹いっぱいでもう無理になったらそばを入れられる前にお椀に蓋をします。

そばを入れる時に一緒に少しだけつゆがあるので、しばらく食べていると食べる用のお椀につゆが溜まってきます。そんな時は用意された桶にいれてお椀をからにします。専用のエプロンをつけて食べますが、途中でエプロンを外すことはダメなので、一度エプロンをつけたらトイレなどでテーブルを立つことができなかったと思います。

それではわんこそばチャレンジ開始です。目標は100杯!他の日本一周勢も達成できてますし、旅中で胃袋が大きいのでおそらくいけると思います。最初の15杯はまあ普通に食べます。そのままだとつゆの感じが結構あるので薬味なしだと飽きちゃいそうですね。わんこそばはお給仕さんと話しながら食べる文化もあるので、平均でみんなどのくらい食べるのかとか聞いたりしました。3桁は行ってなかったです。意外とみんな少ないんですね。

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食べかけですが薬味の写真
そぼろ・大根おろしがよかったです

お給仕さんの話によると、薬味は多いですが基本的にそばを食べるのでほとんどの人は薬味を残して行くのだそうです。中には薬味なしでそばだけの人もいるとか。僕は漬物とか苦手なものもあるので食べない言い訳ができてよかったです。

70杯くらいまでは全く気にすることなく平らげました。80杯とかそのあたりになってくると胃袋が満たされてきているのを感じて、後のためにペースを少し落とします。やっぱりつゆがお腹を満たしにきていて、ここからはできるだけつゆを避けて麺だけを食べていきます。

そして100杯は超えました。まだ余裕はありますが終わりが見えてきている気がします。15杯単位で運ばれてくるので合計の量は変わらないと思いますが、1杯ごとに少し量が違うので今回は多いな、次は少ないなとか思いながら食べていきました。終わりを考えながら食べ進め120を超え、123杯を超え、130杯が近づいてきます。正直、このあともあるし限界ギリギリまで食べるつもりはないのでキリの良い数字で止めるつもりです。お給仕さんと話しながらも、130を超えてからさらに10杯食べるのはどうなるかわからないので130杯で蓋を閉じて終了としました。

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わんこそばを食べ終えたらデザートがあるので食べ、記録が書かれた記念の通行手形を貰いました。どうしてもお給仕さんが次の皿を構えていると食べなきゃと思っちゃうのですが、ちょっと休憩するだけで割と回復しますね。130杯を食べるのにかかった時間はだいたい20分くらいでしたので。積み重なったお椀といっしょに写真を撮ってもらい、デザートを食べて店を出ました。セーブしたのもあってこれから運動しても全然大丈夫そうです!

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デザートです

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積み重ねられたお椀の写真

自転車を取ってきたら写真を撮り、今度は岩手県庁へ行きました。これで34箇所目です。岩手県庁の文字が入った碑は見当たらなかったので、入り口の文字と一緒の写真と建物もうつした写真を撮りました。大きいので全部は収まっていませんが。

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東家さんと自転車

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岩手県

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県庁の次は盛岡駅へ行って写真を撮りました。やはり新幹線駅だけあって横に長く、こちらも写真を撮るのに苦戦しました。

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ここからは4号線などを使って南下し、花巻まで走っていきますがまずは12kmほど走り、コインランドリーでオンラインのミーティングをしました。終わったのが17時半で、そこから残り30km弱になります。

4号線は大きな国道なので歩道がちゃんとあり、特に困ったことはありませんでした。途中で日が暮れて暗くなりましたが、今までとは違い車通りがあるので真っ暗ではありません。そして花巻に入ったくらいで日本一周の看板が外れる事件が発生しましたが、特別な被害はなく、ビニールテープで修理して事なきを得ました。ケースがボロボロですが、あと少しの仙台にさえ着いてしまえばなんとでもなりますからね。

そして本日は安かったので宿をとりました。花巻へ到着したら宿へ向かい、最寄りのコンビニで食材を買って宿へ到着しました。しかし問題発生で、なんと予約が1日ずれて明日になっていました。宿の人によると今日はもう埋まっているとのことです。一応、コロナ対策のために使わないでいる部屋があるので用意することはできるけれどもどうするかと聞かれましたが、理由あって部屋をあけているので迷惑をかけないように今日は花巻の快活で泊まることにしました。料金はカードで払っていたので取り消しにしてくれました。

予約のズレに関しては僕が確認メールをしっかり見ていなかったのが悪いです。しかし、予約サイトを見てもやはりおかしく、なぜか過去の予約を選択できてしまうのです。何で昨日の予約が取れるんだろう?自分が勘違いしているのか?と思って日付を確認してから予約したので自分が間違えたとはあまり思えないのですが。

ということで追加で5kmほど走って花巻の快活へ到着。時間は20時半でした。明日も仙台へ向けて走っていきますが、仙台までは150kmあるので手前の大崎とかで宿を取ろうかと考えています。日本一周の夏休み分は仙台で終了し、仙台から名古屋までフェリーで戻るのですが、そのフェリーは隔日運航で2日に1回なのでフェリーの日程に合わせつつ、仙台周辺も観光できるような計画を立てれたらなと考えています。終わりへのカウントダウンがまた一つ進みましたが、さいごまで頑張って走ろうと思います!

今日のまとめ

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走行距離    95.26km
走行時間    5:16.48

食費    4656円
宿泊費   2600円

計     7256円