多忙大学生が自転車で行く日本一周

課題に追われる大学生が日本一周の出来事を記す備忘録的なブログです

123日目 東日本大震災の震災遺構を訪れながら 北山崎(黒崎)→宮古

<2021年9月27日>

こんにちは、今日は宮古まで向かって可能なら魹ヶ崎まで往復し、距離を稼いでいきたいと思います。道中は東日本大震災で被災した区間津波遺構があるので、それも見ていきつつ進んでいきます。昨日よりもさらに坂はキツくなってくると思うので頑張って走っていこうと思います。

起床は7時半です。北山崎という景色の良い場所の駐車場で寝たので、まずはその北山崎の展望台までいきます。駐車場から5分ほど台地の上の草原を歩いて第一展望台です。駐車場近くにはレストランなどの建物があって今の時間は開いていませんが観光で訪れる人も多いのでしょう。第一展望台は特別に突き出した場所にあるわけではありませんが、視界が開けて景色がとても綺麗でした。北山崎からのリアス式海岸が見えておぉっと言ってしまいます。

f:id:miuraoro:20220327200322j:plain

f:id:miuraoro:20220327200241j:plain

第一展望台の案内看板によるとここからでも魹ヶ崎は見えるそうです。遠くの方にうっすらみえるのがそうなのかな?詳しくは分かりませんが、天気も良くて穴の空いている地形とか海の波とか見ていて面白かったです。

f:id:miuraoro:20220327200246j:plain

f:id:miuraoro:20220327200252j:plain

ズーム写真
どれが魹ヶ崎かは正直わかりませんが

北山崎にはここ以外にも第二展望台と第三展望台があり、北山浜までの道標もあったので下の方まで降りていくこともできるようです。北山浜は片道3kmオーバー、第三展望台も遠いので第二展望台を見て戻ることにしましょう。

f:id:miuraoro:20220327200257j:plain

第一展望台から階段が下へ続いており、363段もあると書いてあります。登り降りが繰り返されるのがいかにも岬っていう感じがしますが、これまで何度か行った北海道の岬と違って木が生えていて雰囲気が全く違います。

階段は多かったですが、第二展望台にも5分ほどで到着しました。こちらはさっきと比べて横から見るような景色ですね!魹ヶ崎方向は視界が通っていて綺麗に見えますが、反対側は木が邪魔で見れない感じでした。第二展望台までの道中でこちら側は見える場所があったので、帰りに写真を撮っていきます。

f:id:miuraoro:20220327200302j:plain

第二展望台から

f:id:miuraoro:20220327200309j:plain

帰り道の階段

f:id:miuraoro:20220327200602j:plain

波打ち際までは遠い

f:id:miuraoro:20220327200316j:plain

魹ヶ崎と反対側の景色

東家まで戻ってきたら軽く朝食に非常食のビスケットを食べて、荷物をまとめて出発しました。ここからは県道44号線をある程度進んでから国道45号線に合流するために内陸方面へ進んでいきます。北山崎の標高200mから下って海岸まで来ます。途中の明戸というところには津波で壊れてしまった防波堤がそのまま残されていて、震災遺構になっています。

f:id:miuraoro:20220327200327j:plain

震災遺構 明戸海岸防潮堤

田野畑駅の場所あたりから45号線へ向かう村道田野畑・平井賀線があり、ここを走っていきます。一気に再び200mくらいまで上っていきますが、44号線でも獲得標高は同じくらいで距離が伸びるのでこちらを選びます。しかし避けられないとはいえ、坂が急ですごく大変でした。坂の下から上の方の道路が見えるのですが、高い位置にあるもので最初から気がめいってしまいます。

f:id:miuraoro:20220327200333j:plain

坂の下から上の道路を見る

f:id:miuraoro:20220327200338j:plain

今度は上から
写真だとどれほどか分かりずらいのが惜しい

45号線に合流するまでの5kmに30分もかかってしまいました。ですがここからは一旦下り坂です。上った先にある道の駅たのはたで休憩をし、マリトッツオを食べました。生クリームをもっとあっさりさせて牛乳の香りがする味でしたが、食べているとクリームが横に出てきて少し苦戦します。

f:id:miuraoro:20220327200343j:plain

道の駅へ向かう

f:id:miuraoro:20220327200350j:plain

マリトッツオ

f:id:miuraoro:20220327200401j:plain

道の駅の中の道も綺麗ですね

道の駅たのうらの次は岩泉町小本のコンビニまで走っていきました。ここからは下り坂が続いて、車も高速道路を利用しているからか少なくて走りやすかったです。その割には道が綺麗で、高速道路が最近できるまでは多くの車の往来があったのかなと想像できます。

f:id:miuraoro:20220327200409j:plain

コンビニでのご飯

小本に到着したら郵便局でお金をおろしてからコンビニへ行きました。朝からあまり食べていないのですぐに食べられる大盛りのスパゲティを買い、外の駐車場で食べていたらライダーさんに話しかけられました。その人は岩手の人で、ここから山の方に行ったところにある龍泉洞へ観光しに行くとのことでした。そこで盛岡といえばこれから訪れる場所なので観光スポットやグルメ情報を教えていただきました。盛岡のわんこそばについて面白い情報が得られたので、それはまたわんこそばを食べる時のブログで紹介しようと思います!

昼食を食べたら宮古へ向かっていきます。三陸海岸らしいアップダウンが続き、200mも上ったりしますが天気も良く、下り坂が気持ち良いので辛さもそこまで苦にならないです。20km進むと田老という街ですが、時間を考えると調子良く進めていると思います。12時45分に田老に到着です。

f:id:miuraoro:20220327200415j:plain

下り坂が気持ちいい‼︎

田老では何をするのかというと、震災遺構のたろう観光ホテルを見にいきます。ニュースでよく目にするからか僕は震災遺構といえばたろう観光ホテルを思い浮かべます。それが今回の旅路の途中にあり、特別にここに向かって走ってきたわけでもないのにあるというのが考えさせられます。震災遺構を見るために向かっていればそこにあるのは当然ですが、現在ではそれなりに復興して人の生活がある普通の場所に震災の爪痕が残っており、いつ急にあのような惨状になるかはわからないものですね。

f:id:miuraoro:20220327200422j:plain

たろう観光ホテル

たろう観光ホテルは45号線から少し離れた場所にあります。周りの建物と比べて一回り背が高いので到着する前から見えていました。今は駐車場やトイレも隣に整備されており、訪れやすい場所になっていると思います。観光ホテル内は予約制ですが見学することもできるようです。僕は予約をしていないので外から見るだけですが、中からみるとまた違った印象もあると思います。

f:id:miuraoro:20220327200437j:plain

f:id:miuraoro:20220327200428j:plain

建物の1階と2階部分が津波によって完全になくなってしまったたろう観光ホテルですが、案内板にはホテルが壊れる前の写真があり、エントランス付近には植物が植えられた雰囲気の良い建物だったのに今では鉄骨剥き出しの無骨な様です。しかも津波は4階にまで到達していたということで、この場でその津波を想像するとゾッとしてしまいます。

f:id:miuraoro:20220327201548p:plain

これが以前の様子です

f:id:miuraoro:20220327201552p:plain

この飛び出た鉄骨はなんだろうと思っていましたが、
入り口のルーフを支えていたものですね

f:id:miuraoro:20220327200453j:plain

たろう観光ホテルを見たら道の駅たろうへ行って塩ウニのおにぎりを食べ、宮古の方へ向かっていきます。45号線ですが、田老を出発してすぐにまた東日本大震災の影響を感じるものがありました。写真を撮っていないのですが田老川を越えたところに津波被害の看板があるんです。これは昭和の三陸津波の際の看板で、さらに少し先に今度は東日本大震災津波の看板があります。注目すべきは英語表記で、三陸津波の看板には”Tidal Wave”という表記なのに対して東日本大震災の看板は”Tsunami”になっています。いかに東日本大震災津波が世界に与えた衝撃が大きかったがわかりますね。なにせ海外でも津波で通じてしまうようになったのですから。

f:id:miuraoro:20220327200647p:plain

これは東日本大震災の看板
Tsunami表記になっています

そして15kmほど走って宮古の近くまで到着、まずは観光地である浄土ヶ浜へ行ってみました。位置関係的には近いのに大回りで坂が急で大変だったのを覚えています。駐車場に自転車をとめて浄土ヶ浜ビジターセンターへ入り、エレベーターで下へおります。すると海岸の高さまでおりますので浄土ヶ浜と呼ばれる場所まで歩いていきます。距離は1kmないくらいですが、途中にはボートで海から洞窟を見に行くツアーとかもやっていました。

f:id:miuraoro:20220327200538j:plain

浄土ヶ浜の駐車場

f:id:miuraoro:20220327200534j:plain

f:id:miuraoro:20220327200519j:plain

ボートを追いかけるウミネコ

浄土ヶ浜へ到着、ここは海の水の透明度がすごいということで人気の観光スポットになっています。みんな波打ち際で足だけ入ってみたりと遊べるのがいいですね!浜は砂ではなく石なので水で濡れた足でも砂がつくとかあまりありませんし、水に入っても砂がほとんど舞わないので足元が透き通っています。

f:id:miuraoro:20220327200500j:plain

f:id:miuraoro:20220327200526j:plain

f:id:miuraoro:20220327200506j:plain

水に入ってもずっと透明です

f:id:miuraoro:20220327200513j:plain

というかサンダルの柄が面白く写っていますね

浄土ヶ浜に到着したのは14時半だったのですが、思っていたよりも時間をくってしまって魹ヶ崎までがギリギリになってしまいそうです。魹ヶ崎までの道はこれまで以上に坂が多いので作戦を立てており、宮古駅のコインロッカーにサイドバッグ一式を預けて荷物が軽い状態で行こうということです。ということで宮古駅へ向かい、到着したのが15時半近くでした。急いでコインロッカーにサイドバッグを入れて、魹ヶ崎へ向けて出発します。

途中のコンビニで軽く食事を取り、いざ、魹ヶ崎への県道41号線をいろいろ考えながら走りました。もう時間は16時です。横では太陽の日が傾いていて明るい時間がそこまでは残されていないことを知らせています。そして上り坂を目の前にして諦めました。いくら自転車が軽くてもこれでは時間がかかってしまいます。仮に魹ヶ崎の駐車場に到着してもそこから片道3kmほどを歩き、帰ってくるというのはどう考えても無理がありますね。到達した本州最東端で暗い中写真を撮るのも嫌ですし、今日は作戦を変更して宮古へ戻ることにしました。

f:id:miuraoro:20220327202243p:plain

戻っている最中の写真

しかし宮古からすでに10kmくらい走っているので、少しでもこの距離を無駄にしないように津軽石駅というところに自転車を置いて宮古へ戻ることにしました。これであれば明日の朝に体力を使うことなく戻ってこられます。

ということで津軽石駅の駐輪場に自転車をとめ、宮古行きの列車に乗り宮古駅へ到着しました。ここからは今夜取っておいたホテルへコインロッカーに預けた荷物を運び、夕飯を食べて寝ます。ホテルの人にお願いをしたら台車を貸してくれましたので苦戦することなく部屋へ荷物を搬入できました。ちなみに部屋は半分カプセルルームみたいな感じなので足場がなくなってしまいましたがね。

f:id:miuraoro:20220327200544j:plain

津軽石駅

f:id:miuraoro:20220327200549j:plain

列車の整理券

f:id:miuraoro:20220327202246p:plain

車窓から

その後、夕飯を食べに外へ出ました。お腹いっぱい食べたいなと思ったので中華料理屋さんの富士乃屋さんへ行きました。注文したのはマーボー炒飯で普通にとても美味しかったです。旅中は美味しくて有名なお店に行くのもいいですが、地元の人に愛されるようなこういうお店で食べるご飯も本当にいいです!店内はお客さんで賑わっていました。

f:id:miuraoro:20220327200635j:plain

f:id:miuraoro:20220327200625j:plain

マーボー炒飯!

夕飯を食べたらホテルへ戻り、今度はホテルのサービスのカレーを食べながらブログを書き、明日の予定も考えて就寝しました。明日は元から宮古から内陸へ向かって盛岡へ出る予定だったのですが、魹ヶ崎へ行く関係で1日で盛岡まで行くことは困難になってしまいました。そのため、峠の途中のどこかで寝ることになりそうです。道中には道の駅やJRの無人駅があるので寝る場所がない最悪の事態にはならなさそうです。明後日以降の計画もずれてしまいますが、それもなんとかしましょう。

今日のまとめ

f:id:miuraoro:20220327200652p:plain

走行距離    81.37km
走行時間    4:47.16

食費     3055円
ステッカー   220円

計      3275円