多忙大学生が自転車で行く日本一周

課題に追われる大学生が日本一周の出来事を記す備忘録的なブログです

118日目 北海道最後の雨は冷たい 長万部→函館

<2021年9月22日>

こんにちは、今日は長万部から噴火湾沿いに森町まで行き、そこから函館まで抜けていきたいと思います。函館には快活があるので宿泊はそこを予定しており、北海道では全くネットカフェに泊まらなかったので久しぶりになります。森町から少し坂を上る必要がありますが、全体的に特に厳しいルートでもないので北海道最後のルートを走っていきます。

朝、目が覚めたのは6時代の列車が来る前です。待合室の電気がパチンと音を立てて点いたので、それで気がついた感じです。列車が来る頃にも待合室には人がいないので、ネット情報の1日利用者数2人はこんな感じなのかと思っていたらやってきた列車から人が降りてきてびっくりしました。

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昨日の写真ですが、待合室内はこんな感じ

人がいなくなったら昨日買ったパンを食べてゆっくりしていました。長万部はかにめしで有名で、本当は昨日の夜に食べようと思っていたのですが遅くなり買えませんでした。今日の朝ごはんに食べられたらそれがいいのですが、調べたところによると昼前にならないとお店が開かないらしく、今回は残念ながらかにめしを食べることはできないみたいです。

7時になって、列車が通過する自動アナウンスがあったので写真を撮りました。特急列車が行った後、すかさず普通列車がやってきて停車。この列車を見送ったら待合室を掃除して、僕も中ノ沢駅を出発していきます。f:id:miuraoro:20220318214211j:plain

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噴火湾の内側の国道は長万部まで37号線でしたが、ここからは5号線になります。5号線は余市から渡島半島を横断して長万部まで繋がっていますからね。まずは八雲を目指して走っていきますが、朝から疲れが抜けていない感じがあり調子良く進んでいくとはいきませんでした。

1時間ほど走ったところで扉のある素晴らしい設備のバス停(屋根・壁つき建物)があったのでそこで休憩。バスも人もいないのでちょっとだけ横にならせてもらいました。30分くらい休憩するだけでも気分が変わって効果があります。バス停から八雲の街へは残りすぐだったので、八雲のセイコーマートまでちゃっと走っちゃいました。

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バス停待合室中から

セコマでは軽くご飯を食べるのと調べ物をしました。疲れている時はご飯も効果的!しかし休憩をしているうちに雨が少し降り始めて、天気予報によるとこれからさらに悪くなるらしいです。それが今日だけのことではなくて、明日以降の青森に上陸してからも良くない状態が続くそうです。まあしょうがないので以前両親と会った時に渡してもらったレインコートを着て先へ進みます。

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そしてここからが問題でした。先へ進むにつれて雨がどんどん強くなっていきます。次第に路面に水が溜まってきて、これはやばそうだなと思ってスマホとアクションカムはポケットへ入れて走っていました。アクションカムは北太平洋シーサイドラインの時に一時的に壊れて以来、本体だけの防滴性能では強い雨には耐えられないことを学びましたから。そして安心して走っていたわけです。車が追い越すたびに飛沫を浴びて、2回も水をはねられてバケツをひっくり返されたようにされたこともありましたが、ここまでくると空元気で逆にやる気が出てきます。

けれどもあまりに雨が激しいもので、途中から自転車ごと雨宿りができそうな場所を探しながら走りました。やっと見つけたのが本茅部福祉会館という小さな建物。入り口の前に屋根があってここで雨宿りができそうです。信号を渡って会館の入り口前へ、人もいないし建物も空いていないので少しここにいさせてもらいます。

そして冷たい服を脱ぎ、スマホを取り出そうとするとレインコートのポケットの中に水がすごい量溜まっていました。スマホは途中で電源が切れており、なんでだろうと思っていたのですがもう嫌な予感がしてたまりません。再起動をするととりあえず電源はつきました。けれどロックを解除しようとしたら操作していないのに勝手に画面が動いて(もちろんロックは解除されないし、こちらの操作を受け付けない)、また電源が落ちます。それから再びスマホが起動することはなく、モバイルバッテリーから充電することもできませんでした。

充電に関しては端子部分が濡れていると自動で止まってしまうのでそれが原因かもしれませんが、少なくとも今は使えないので本当にいざという時のために持ってきた予備のスマホを充電して起動。とんでもなく動作が重いですがGoogle Mapなどの最低限の機能は使えるようになったので、これでまずは森町まで走ります。

それから反対側のポケットに入れていたアクションカムも当然、電源は点きません。こっちは急を要するわけではありませんが、今度こそ完全に壊れてしまったかもしれませんね。数万円するものなので精神的なダメージがあります。

今回、このようになってしまった原因は使い慣れないレインコートで自分の判断や注意力が甘かったことでした。これまで使っていたレインウェアはポケットの中がメッシュになっており、水が入ってきたとしても溜まることはない構造でした。そのためポケットにスマホなどを入れていても今までは問題にならなく、チャックを閉めていても水が入ってきていることに気づかなかったのです。

しばらく雨宿りをして雨がある程度やんできたら、森駅まで近いのでそこまで走っていきました。森駅に到着する頃には雨もあがり、こんなことなら到着を遅らせてでも雨を避けるべきだったと後悔がありました。自転車をとめ、駅の待合室のベンチをお借りしてスマホをもう一度見てみることに。やはり電源はつかず、充電ケーブルを刺すと特定条件下で一瞬だけ充電される(モバイルバッテリー側が一瞬充電中になる)状況でした。しょうがないですし今日はあきらめて予備のスマホでこのまま函館まで向かいます。

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分解して乾燥中

森駅にきたのは写真にも写っているここの駅弁を食べるためです。森町はいかめしで有名でずっと食べたいと思っていました。調べてみるといかめしは駅の中で売っているわけではなく、駅から出てすぐの建物で売っているらしいです。森駅に列車でやってきた人はその停車時間中に改札を出て、そこでいかめしを買ってくることもあったらしいです。

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僕もその柴田商店さんへ行っていかめしを買いました。スーパーのように陳列されて売っているわけではなく、店員さんに注文したら後ろの箱からひょいっと出してくれます。こういう風に売っているということは毎日弁当が作られているのでしょうか。お店の前のベンチでもいいですが、森駅前で僕は食べました。

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食べ方がどういう風が正解かわからないですが、刺さっていた爪楊枝を持って食べました。いかめしが重さがあるのでモーメントが強く、ちょっと難しい。食べてみた感想は当然、美味しかったです。中にご飯が入っていますが、それは思っていたよりは味がついていなかったです。けれどイカには味がちゃんとあり、ご飯と合わせてちょうど良い加減ですね。

いかめしを食べたら森駅からすぐ近くにある道の駅 YOU・遊・もりへ行きました。スタンプを押したりした後、雨でかなり汚くなったので屋外にある水道で足を洗わせてもらいました。その時の水飲み水栓(と言うらしいです)が少し捻っただけでとんでもない勢いになり、ちょっと面白かったです。

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水飲み水栓
これで4分の1回転くらい? さらに勢いを強くできますよ

ここからも5号線で函館方面まで向かいます。森町からは北海道駒ヶ岳があり、5号線ルートだと坂を上る必要があります。鉄道は坂を嫌って駒ヶ岳をぐるっと回る迂回ルートも敷かれていますが、そっちへいくと2倍くらい長くなってしまうのでここは坂を上る方を取ります。坂を上り始めたころは天気も少し晴れてきて、駒ヶ岳がきれいに見えました。写真を撮っていないのが惜しいです。

180mほど上り、特に問題なく峠を越えました。そこから少し行った場所にてまたご飯です。ここまで来ると函館のローカルチェーン、ラッキーピエロの勢力内です。北海道を走っている間、再び函館に戻ってきた時に食べるラッキーピエロが楽しみで仕方なかったので、今日と明日に2度食べる予定です。

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注文したのはカレーオムライスです。ハンバーガーがとても美味しかったですが、メニューにはこのカレーなどの他のメニューもたくさん書かれていて気になっていました。高級レストランのような特別な美味しさがあるわけではありませんが、ファストフードとして十分に美味しかったです!

ラッキーピエロの次は大沼国定公園へいきます。北海道の観光地などをピンバッジにしたシリーズで大沼がありましたし、何かと名前を見るので寄り道ついでに見ていきます。道道43号線というところから入っていったのですが、大沼と小沼の間にある、月見橋のあたりの細い場所を道路と線路がならんでいた風景が珍しいですね。

そして地図に大沼国定公園と書いてある場所へ到着。駐車場や看板があってみんなここへ来るのは間違いないようです。大沼は鳥が多くて保護されている感じの場所?で、カモが泳いでいました。けど、背景が曇り空だからかそこまで印象には残りませんでした。まあ、鳥を保護する目的の場所に景観を求めても仕方がないですが。

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大沼からまた5号線へ戻り、少し走って道の駅 なないろ・ななえに到着です。この道の駅が今回の旅で北海道最後の道の駅になり、スタンプラリーもここまでです。また、道の駅なないろ・ななえは北海道でランキング1位の道の駅で、人気の高い場所らしいです。その理由の一つが七飯町発祥の男爵いもを前面に出した男爵ラウンジで、関連した歴史を紹介するミュージアムなどが雰囲気をまとめられていて映える感じです。しかしすぐに閉館時間になってしまったのでしっかり見られなかったのが残念です。

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そして男爵ラウンジ前にあるのがこのオブジェ。特に錯視とかを利用しているわけではなく、見たまんまの通りの物体があります。これがネットでちょっと有名だったり、人気の撮影スポットです。本当なら格好とかつけて面白い写真を撮りたいですが、暗くなっていい案を考える前に撮影できなくなってしまいます。なのでこのちょっと不機嫌かもしれない顔の写真ですね。スマホ・カメラ水没が響いてる...

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後は今日の寝床の快活クラブに向かうくらいになりました。残りの距離は12km、だんだん市街地になってきて、快活もあと少しになったところにハセガワストアがあります。今日の夕飯はハセガワストアの焼き鳥弁当です!函館に入った時はハセガワストアは行かなかったので、こちらも帰ってきてから食べようと思っていました。根室のタイエーと同じく函館のローカルコンビニチェーンで、セイコーマート系列です。店内はタイエーと同じように大きな焼き台があって、そこで焼き鳥を焼きます。僕がきた時間にはお客さんが多くて注文した後に待っているのは5組はいたと思います。

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こちらがハセガワストア

僕が注文したのはジャンボやきとり弁当で、ジャンボ精肉4本の弁当です。快活は持ち込みOKなので大きいのを買い、ドリンクバーの飲み物と食べます。待ち時間は20分ほどでした。この人気がやきとり弁当の美味しさを物語っていますね。

やきとり弁当を受け取ったら快活へ。水没したスマホとカメラを出してできるだけ乾燥するようにハンディ扇風機に当て、弁当を食べて寝ました。ハセガワストアのやきとり弁当はタイエーのものとほとんど同じ味に感じました。日数が経っているから感じ方が違うのかもしれませんが、ジャンボなだけあって美味しく満足するボリュームでした!

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明日はフェリーで函館を出発し、長かった北海道もおしまいになります。本州に戻ったら仙台まで太平洋側を南下し、仙台からフェリーで名古屋へ戻って日本一周の夏休み編を終える予定です。函館にいるうちから本州の予定も計画しており、明日は本州最北端の大間のキャンプ場で泊まるつもりです。本州へのフェリーは行きに出発した青森ではなく、大間行きに乗るので16時の出港まではまだ函館ですね。それまでの時間はラッキーピエロへまた行ってハンバーガーを食べたりすることにしましょう!

今日のまとめ

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走行距離    100.14km
走行時間    5:12.52

食費    1937円
ピンズ    200円
宿泊費   2728円

計     4865円

 

今となっては諦めもついてブログに書く文章に悲壮感が少ないかもしれませんが、この日、函館の快活で寝る時もスマホなどが壊れたことがショックですごく心が重かったです。気分を切り替えようとしても完全に忘れることもできず、北海道最後の走行日をこんな気持ちで終わってしまったことが残念でした。

このスマホとカメラはこの後、直ることはないのですが、それまでの写真データは自動バックアップでごく一部を除いて残っていたのでそこが本当に不幸中の幸いです。なのでバックアップのとれていない昨日の夜から今日の昼までの写真が少ないわけです。

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レンズの内側にまで水滴があります

そういうわけでこれからの夏休み編は古いスマホで撮影したあまり綺麗でない写真も度々でてくることになります。

ブログの記事のサムネイルは途中(北海道の宗谷岬あたり)から設定できることに気づき、その日の一番印象に残ったシーンをサムネイルにするようにしているのですが、この日の一番心に残っているシーンは間違いなく福祉会館での雨宿りですね。写真を撮っていないのでありませんけど。